初心者でもできる!マーケティングのすすめ Part3
マーケティングの基本の枠組みとして、「4P」という考え方があります。これは、前回の「STP」の次に検討すべき、大変代表的な概念です。具体的なプロセスとしては、商品開発から販売プロモーションまでのフレームワークです。
4Pとは、別名「マーケティングミックス」と言われ、1960年代に提唱された、かなりスタンダードな考え方です。 商品を売る側の立場で定義しているため、現代ではもっと顧客の立場で再定義すべきという流れがあります。しかし、まずは基本をきちんとおさえて自社の事業を検討していくことが大事だと思うので、4Pにフォーカスしてみます。
■4Pとは?
・ 商品(Product)
・ 価格(Price)
・ 流通(Place)
・ 販促(Promotion)
■Productとは?
商品開発(研究開発や商品計画)は言うまでもなくビジネスの根幹であり、ビジネスをもっとも基本的に考えれば「誰に何をいくらで売るか?」ということに尽きます。この「WHAT」こそ、Productなのです。 このProductには、附帯サービスや保守も含まれます。 例えば、商品自体は競合他社の商品より劣っていても、顧客の求めるサービスを充実させることで、市場で優位に立っている例がありますよね。そういう周辺の構成要素も含めて、顧客の視点で魅力的な商品・サービスでなければならないと思います。
■Priceとは?
価格決定(プライシング)は非常に重要な経営課題です。価格の優位性は、販売の現場では大変重要な意味を持ちます。例えば、高い価格を付けてさっぱり売れないこともあれば、安く設定して沢山売ろうとしても想定したほど大量に売れず、結局赤字になってしまうこともありますよね。この価格決定を間違えると、ビジネスが失敗しかねません。
この価格設定はBtoBに於いてはさらに難しい意味を持ちます。なぜならBtoBの顧客の多くは代理店でしょうから、代理店の営業が優先的に売りたい金額でないと代理店にその商品を選んでもらえません。
■Placeとは?
直販で売るか、間接販売(代理店に売ってもらう)か、EC通販で売るか、TVなどメディアで売るか、カタログ通販にするか、つまりどういう流通経路で顧客に商品やサービスを届けることが最適かを考えることを指します。
実は4Pの「Price」と「Place」はどちらが先か、という問題があります。というのも、流通を先に決めないと、価格設定が出来ないからなんです。もし先に競合と比較して優位性のある安い価格を付けてから販売網を直販から代理店チャネルに移行しようとしても、代理店などの流通チャネルに十分に利益が落ちる価格体系でなければ、代理店は積極的に売ろうとはしないからです。
■Promotionとは?
販売促進といえば、企業の中でマーケティング部門と分かれたり、広報と分かれていたりしますが、マーケティングミックスとしてとらえると、すべて同じプロモーション活動に含まれます。
Web展開、リスティング広告、メルマガ発信、DM発送、プレスリリース、そしてカタログやパンフレットの制作、イベント、キャンペーン、セミナー集客、TVや雑誌広告など、様々な販売促進活動があげられます。 これらすべて、「何のためにやっているのか?」という点では同じ目的の活動と言えます。
いかがですか?「4P」とは、マーケティングでは基本中の基本といえる考え方です。まずはこの枠組みを押さえておきましょう。最近では、顧客視点によるマーケットインといわれる再定義の方法が重要だといわれています。この方法論を「4C」と言います。 またの機会にご紹介しますね。
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