初心者でもできる!マーケティングのすすめ Part4

color cube101 私は「事業化コンサルタント」という肩書きで経営支援を行っていますが、常に〝How to (戦術)ではなく、WHAT(戦略)が重要です″とお話ししています。この戦略を策定するというアクションは、言葉にすると簡単に思えるかも知れませんが、いざ実行するとなると大変な時間と労力を必要とします。 そして、もちろん1社1社違う課題を抱えており、その答えは一様ではありません。さらに言えば、十分な時間をかけた戦略を実行しても、必ず成功を得られるとは限らないのが現状です。

ではなぜ戦略の策定が重要なのでしょうか? それは言うまでもなく、売上アップやコスト削減など、企業の経営や将来を左右する重要な活動だからです。また、例え十分な成功が得られなくても、次なる一手のヒントが必ず得られると私は実感しています。

さて、この戦略を策定するためには、様々なマーケティングツール、つまり分析方法があります。中でも、基本中の基本で、すぐに御社に取り入れることができるツールとして、「SWOT分析」があります。 個人でもプロジェクトメンバーでも、柔軟に取り入れることができるスタンダードな方法ですので、出来る限り簡潔にご紹介しますね。

実は「SWOT」分析は、1920年代にハーバードビジネススクールで開発され、それから実に100年近く活用されてきました。つまりアプローチを間違えなければ、ある程度の成果が得られてきたからだと思います。この「SWOT」という名前は、マーケティングではありがちですが、KEYとなる言葉の頭文字をとったものです。

■「SWOT」の4つの頭文字とは?
S / Strength → 強み
W / Weakness → 弱み
O / Opportunity → 機会
T / Threat → 脅威

ちなみに私は、”Threat”の発音が苦手です。(汗

■「SWOT」分析で何が得られるの?
目標にして達成したいものは何か、そのためにどんな戦略を立てる必要があるのかを明確にすることができます。 これは、例えば、”今より売り上げを上げるにはどうすれば良いのか”とか、”生産性の高い組織にするにはどうしたら良いか”など、様々な課題で活用が可能です。但し、個人でも可能ですが、できれば議論しながら多角的に意見を吸収することと、議論するメンバーにマーケターを入れるとより効果的です。

■「SWOT」分析の具体的な方法は?
・内部環境分析 /強み(S)と 弱み(W)をピックアップ
・外部環境分析 / 機会(O)と脅威(T)をピックアップ

実際にやってみると、内部環境は簡単なようでいて見えていないことが多いですね。また、外部環境はどこまで視野を広げるかによって、捉えにくくなることがあるので、注意が必要です。 では、それぞれ具体的なポイントを見てみましょう。

■内部環境分析とは?
・ハード面から見た強みと弱み → 自社の生産能力、技術力、指令系統など
・ソフト面から見た強みと弱み → 自社が持つノウハウ、スキル、従業員の意識の高さなど
・競合と比較した強みと弱み → ブランディング、商品価格、企業規模や店舗数など

分析する時に、組織図や財務・資産データ、人事データなどがあると、より活発な議論になります。強みのコツとしては、小さなことでも徹底的に洗い出すことです。また、弱みのコツとしては、問題発見の重要なポイントなので、遠慮せずに話し合いましょう。

■外部環境分析とは?
・経済面から見た機会と脅威 → 景気動向、為替、金利、経済成長率など
・人口動態面から見た機会と脅威 → 人口規模、少子高齢化、少子高齢化など
・社会面から見た機会と脅威 → トレンド、地域特性など
・技術面から見た機会と脅威 → 主流の技術、技術の進化など
・政治・法律から見た機会と脅威 → 法改正、規制緩和など

自社が関連する業界の数年後の規制緩和や法改正などを視野に入れると、いち早いビジネスチャンスが出てくるかも知れません。また、機会のポイントとしては、競合他社の情報や、ターゲットとなる顧客の情報は必須でしょう。 脅威のポイントとしては、危険性があるものは出来る限り排除するという視点で洗い出してみましょう。

■「SWOT」の結果はどうやって導き出すの?
・戦略立案
 S(強み)とO(機会)の優性クロス分析から経営戦略を論理的に導き出す
・改善活動
 W(弱み)は現場の気づきに直結するので、改善を促す効果が期待できる
・撤退の決断
 W(弱み)とT(脅威)の劣性クロスに該当するものは、すぐに切り捨てることが鉄則

他にもいくつか方法がありますが、最もわかりやすいのは上記の3つでしょう。 

いかがですか? 企業ならば社員、プロジェクトならば所属メンバー、それぞれのモチベーションアップにもつながり、大変効果の高いアプローチだと私は思います。興味があるようでしたら、ぜひ気軽にお問合せください。

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