質問です。「イノベーション」ってなんですか?
あなたは、一言で「イノベーション」を説明できますか? 企業における重要な概念として、「技術革新」或いは「経営革新」という意味でとらえているのではないでしょうか?
wikipediaによると「それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。」とあります。おそらく、企業における「イノベーション」とは、製品や商品自体の変革か、製造工程などにおける変革のいづれかを指すのではないでしょうか? このいづれにおいても、「イノベーション」の有用性とは、市場における”圧倒的な競争優位性”を生み出せるか否か、という点にあると思います。
一方、消費者の立場に立てば、新たな技術や工程の革新によって、新たな体験をもたらすものであったり、圧倒的なコストパフォーマンスを実現したものであったりするのではないでしょうか? 身近な製品の例で言えば、ダイソンやルンバ、ituneやipadなどがあげられると思います。
さて、現実の企業活動において、「イノベーション」は、企業の成長を加速し、株主価値を向上させ、競争優位性を築くための鍵となる経営上最も重要な取り組みです。 しかし、おそらく企業の大半は自社のイノベーション投資からの効果に満足していないのではないでしょうか。では、イノベーションの原点であるアイディアを抽出し、事業化に結び付けるまでの過程を効率的に運営するためには、一体何が必要なのでしょうか。 このような企業の抱える課題は多岐にわたり、それぞれの解決には、戦略的な取り組みが必要となるでしょう。
私自身がイノベーションに取り組んだ際の経営的な課題は下記ですが、いづれも簡単にはソリューションを見いだせない重要な課題でした。
・イノベーションの効果をどのような指標で評価していけばよいのか?
・どうすれば業界をリードできる新たなビジネスモデルをつくれるか?
・どうすればイノベーティブな企業文化を醸成し継続することができるか?
・イノベーション投資の財務的効果を向上させるにはどのような手段があるか?
私が最後に起業家として取り組んだ事業は、”人工知能”の開発でした。 今ではようやく新たなイノベーションとして、様々な分野で取り入れられるようになってきていますが、私が着手した当時は、研究開発レベルではすでに大手メーカーが取り組んでいましたが、現実的な事業として開発しているのは、日本でもほんの数社しか無かった時代です。
この時私がなぜ”人工知能”というテーマに取り組んだのか。それは、もともと私自身IT分野に進んだ時に、”情報検索エンジン”からスタートし、このキーテクノロジーがベースになったことが一番の要素です。しかし、技術的な革新ではありますが、実は”新たな体験”の提供であり、”新しい意味を生み出すもの”を目指したからに他なりません。
ですから、私自身は「イノベーション」とは、世の中に普及する”新たな価値を生み出すもの”ととらえています。経営者の皆さん、もしイノベーションに挑戦し、様々な経営課題を抱えているならば、ぜひ私自身の経験を御社に役立てて下さい。ただし、成功体験だけでなく、どちらかと言うと沢山の失敗から学んだ経験がメインです。
最近のコメント