どっちを重視する?スピードVSクオリティ

programing101経営者だけでなく、ビジネスマンであれば、このテーマは常に付きまとうのではないでしょうか? 言い換えれば、効率的な時間の使い方とも言えるかもしれません。 WEB上でも様々な立場の方が色んな方法論を展開されているようなので、きっと同じように重要性を感じる方が多いのだと思います。

私がこのテーマについて、真剣に考え始めたのは、外資系のIT企業に転職した時です。外資系と言っても様々な企業があるので一概には言えませんが、私が所属した企業は徹底的に〝効率性″を追及していたと思います。当時はWEBプロデューサーという役職で、運営を担当するコンテンツ、開発中のコンテンツ、これから開発するコンテンツ企画など、複数のプロジェクトを抱えていました。ですので、1日に会議は複数あり、メールは少なくとも一日100通を超えていました。それらをこなしながら、新しいコンテンツの企画を作ったり、海外の新規のコンテンツを検討したりするのです。すべてのタスクにじっくり取り組む余裕など、とてもありません。自然とプライオリティをつけて仕事をこなすようにならざるを得ませんでした。そこで問題となるのが、〝時間内にどこまでのクオリティを求めるか″ということです。

また、ずっとソフトウェアの開発プロジェクトに関わってきましたが、企画、デザイン、プログラミング、それぞれの過程で、常にこの「スピードVSクオリティ」の問題が付きまといます。特にプログラミングの問題は、クオリティを追及するためにどこまでテストし検証するかの判断は本当に難しく、今でもケースバイケースとしか言いようがありません。

具体的な事例を挙げるならば、消費者向けのコンテンツサービスと、某省庁向けのセキュリティーソフト、の2つがあるとします。もちろん、予算や納品時期などの要因によりかなり変わりますが、やはり消費者向けのコンテンツは、運営しながらバージョンアップできるため、ある程度クオリティに不安があってもリリースすることがあります。一方で省庁向けのセキュリティーソフトとなると、信頼問題にも関わるため、出来る限りのバグが出ないように十分な検証時間を取るようにします。

しかし、いづれにおいても、100%のクオリティを達成することなど出来ません。仮に検証した時点で100%だと思えたとしても、その後問題が一切ないプログラミングなど、殆ど存在しないからです。では、80%程度を目指すのか? 正解は、きっと無いと思います。プロジェクトによって、それぞれ判断していくしかないと私は思うのです。

では、この〝スピード″と〝クオリティ″という、トレードオフの関係にある2つをどのように両立させていけばいいのでしょうか? 私なりの解決方法としては、まず取り組む最初の段階で「INDEX」を作るということです。では、具体例を挙げましょう。

・複数のタスクを処理 /「タスク一覧」を書き出し、優先順位をつける
・中期経営計画を策定 /「INDEX」を作り、全体のボリューム、スケジュールを調整する
・企画書を作成 /「目次」を作り、どこまでのボリュームに仕上げるか全体像をつかむ
・プロダクトデザインを策定 /「モックアップ」を作成して完成イメージをつかむ
・ソフトウェアの開発 / 「プロトタイプ」を開発し、最終納品のイメージをつかむ

いかがですか? 一見遠回りの様に思えるかもしれませんが、全体像をつかんで仕事に取り組むと、結果必ずスピードが上がり、その分クオリティもアップすると私は考えます。 また、以前のブログでコメントしましたが、その際に効果的な思考法として〝構造化する″ことができれば、より効率的に進めることができるでしょう。 

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