契約時のテクニック!難解な法令用語をマスターしよう part 4

handshake103契約を交わすときに必ず必要になってくるのが、サインと押印です。実は、この2つにも種類があって、意味が違うものが存在します。 ビジネスマンであれば、ある程度は常識として把握しておくべきだと思いますが、ましてや経営者ともなるとぜひ押さえておいてもらいたいので、今日はこの2つに絞って、コメントしますね。
ちなみに、行政書士の場合、会社の実印に当たるものが、職印になります。 

■サインについて
・「署名」 ・・・これは、氏名や名称を直筆で自署することです。
・「記名」・・・これは、自署以外の方法で、氏名や名称を記載することです。 この場合、代筆でも構いません。 具体的には、印刷やゴム印が記名になります。

ちなみに、判子を押すことを”捺印する”と”押印する”の2種がありますが、通常は「署名」は捺印、「記名」は押印とするケースが多いようです。但し、明確に定義に違いがあるわけではなさそうです。 それと、「記名」が「署名」とほぼ同じ効力を持つには、「記名」+押印になります。

■押印について
・「契印」・・・文書が2枚以上ある場合に、それらが一連一体の文書であることを証明するために、各ページにまたがって押す印のことです。
これは、勝手に差し替えられたり、抜き取られたりすることを防止する意味があります。 契印としては、当然のことながら、その文書に用いられた捺印や押印に用いた印を使用します。 なお、分厚い契約書などの場合は、製本テープで合綴した上で、帯と表紙との境目に押印する方法もあります。

・「割印」・・・2つ以上の独立した文書について、それらの文書の同一性、関連性を示すために、各文書にまたがって押す印のことです。具体的には、契約書の原本を2部作成した場合などによく使われます。

・「訂正印」・・・文書を訂正した場合に押す印のことです。 契印と同様、文書への捺印・押印に用いた印を使用します。

・「捨印」・・・軽微な修正に備えて、事前にページの欄外等に押しておく訂正印のことです。

・「消印」・・・貼付した印紙等にまたがって押す印のことです。印紙等の再利用を防止することが趣旨なので、どの印でも構いません。

ちなみに「捨印」は、安易に押してしまうと、実は危険です。軽微な修正の定義が曖昧ですので、相手先を見極めてから捨印をするように心がけましょう。

さて、私の実印は通常の印鑑よりも少し大きいので、たまに訂正印を何カ所も押すケースがあると、はみだしてしまって、ホントに恥ずかしい思いをします。丈夫で目立つものが良いかもと選んだのですが、いつでも”大は小を兼ねる”というものではないですね。 

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