1位はベトナム!意外と知らない来日外国人の実情

A-11グローバル化が進む中、海外から日本へ、日本から海外へ、様々な理由で日本人も外国人も出入国しますが、規制緩和などにより日本における外国人はここ数年で更に様変わりしているようです。また、平成27年度に施行されたばかりの法務省令基準も、近いうちにさらに規制緩和の方向へと向かっていく動きが活発化しています。中国人の爆買いが減ったニュースばかり話題になりますが、インバウンドだけでなく中長期滞在者についても焦点を当ててみると、違った実情が見えてくるかも知れません。
では、まずは統計数値を見ながら、全体像を把握してみましょう。

■平成27年度出入国者数
日本人出国数 ・・・16,213,789人(3年連続減少中、対前年比 -4,1%)
外国人入国者 ・・・19,688,247人(4年連続増加中、対前年比 +39.1%)

内にこもる日本人と言われる所以が明確に数字に表れています。

■国別外国人入国者総数トップ5(平成27年)
1.中国 4,497,238人
2.韓国 4,252,389人
3.台湾 3,576,210人
4.中国(上海)1,473,141人
5.米国 1,062,716人

近くて遠いご近所の国が上位にランクインです。 フランスの日本贔屓は有名ですが、220,029人と意外に少ないのですね。

■在留外国人人数トップ5(平成27年度中長期滞在数)
1.中国 665,847人
2.韓国 457,772人
3.フィリピン 229,595人
4.ブラジル 173,437人
5.ベトナム 146,956人

■在留外国人構成比アップ率
1.ベトナム +47.2%
2.ネパール +29.4%
3.台湾 +21.2%

■在留資格別構成比アップ率
1.留学 +15.0%
2.技能実習 +14.9%
3.永住者 +3.5%

人数こそ5位ですが、ベトナムの在留者が急激に増えていることがわかります。その理由も技能実習や留学のケースが多そうです。そういえば、最近先輩の国際行政書士の方からも、ベトナムやネパール人の申請件数が増えていると聞いたことがあります。

■不法残留者数
1.韓国 13,412人
2.中国 8,741人
3.タイ 5,959人

■不法残留者構成比アップ率
1.インドネシア +77.1%
2.ベトナム +55.3%
3.タイ +12.9%

ベトナムは、入国者数全体で197,270人ですが、75%が技能実習や就労など在留資格で入国し、結果不法滞在者も少しづつ増えてきているのが目立ちます。同様にネパールやバングラディッシュ、ミャンマーも、コックなどの技能の資格で滞在するケースが伸びています。 そしてついに、国家戦略特区で外国人を使った家事代行を解禁したことを受け、大手人材派遣会社が動き始めました。 これから議員立法で、介護職の規制緩和が決定した場合、更にアジア諸国からの在留者が増えることでしょう。国際行政書士にとっては、仕事の量が増えて喜ばしいことでしょうが、受け入れる職場の現実問題として、コミュニケーションの難しさ、オペレーション体制の不備、色々と心配になってしまいます。

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