アサヒ流「企業として生き残るための、リーダーの心構え」とは? part.1

無題先日、アサヒグループホールディングスの元CEOの荻田伍氏の講演を拝聴しました。飯塚出身、九州大学卒、福岡県出身の実業家としてとても有名な方で、同じ福岡出身者としては誇らしい限りです。 この方の凄いところは私が説明するまでもないのですが、わかりやすくまとめると、”夕日ビール”と揶揄されるほど業績が低迷していたアサヒビールを立て直しV字回復させ、上場企業ではあまりない話なのですが、関連会社を経て本社のCEOにまで上り詰めたということでしょう。

短い時間でギュッと凝縮されてお話されたのですが、その中で特に私が感銘を受けたお話をこのブログでシェアしてみたいと思います。まずは、「企業として、どう生き残っていくか」というテーマです。荻田氏は、7つの項目を挙げていました。

①顧客価値経営を進める
”いいものは売れる”という発想は、生産者の視点に過ぎず、お客様の期待に応えているとは言えない。顧客価値を考えると、”売れるものがいいもの”。

②画期的な新商品・新サービス・新技術の開発
新しい商品のイノベーションは、他の業界から起きてくることがある。成功体験のみからしか発想できないなら、イノベーションは失敗する。イノベーションを成功させるポイントは、”トップがイノベーションを起こす気持ちを強く持つこと”、”ミレニアム世代と言われる若い人材を活用すること”、”自前主義からの脱却”の3つ。

③ブランドの育成・強化、既存事業への対応
ブランドスイッチはとても難しい。アサヒはスーパードライでさえ、誕生して30年。カルピスやウィルキンソンなどの例に習い、100年続く商品を育てていくことが大切。

④コスト競争力をさらに高める

⑤ステークホルダーを重視した経営
今は”ESG”。企業価値とは、”顧客価値+社会的価値+経済的価値”の3つ。

⑥中長期視点の経営

⑦人材育成
リーダーにとっては一番大事なこと。

実は、上記に関連し商品開発に関してのお話もあり、その中で一番心に残った言葉は、”お客様の嗜好は時代とともに変化する”ということでした。ちょうどこの講演の1週間前に、私の高校の大先輩にあたる明太子(株)ふくやの川原代表が、まったく同じことをおっしゃっていました。大成功をされる企業のトップは、同じことを顧客から学ぶのかと、本当に驚くとともに納得させられた次第です。

また、人材育成については、特に興味深く拝聴しました。「リーダーに求められること」「どう部下を育てていくか」この2つのテーマを簡潔にまとめてお話していただきました。これから人材育成に悩んでいる企業の経営コンサルティングを担当する機会があれば、そのままの内容をお伝えしたいくらい、大変秀逸な内容でした。これは次回以降にブログで掲載していきます。

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